温かいって思わせられる気持ち。 知らなかった。 「いいよ別に。 あたしは暗記教科に力を入れるから」 「とにかく来週な。 俺が突然お前ん所行くから。 なるべく早く帰ってくるんだぞ」 と言われると、頭にぽんと結月の大きな手が乗った。 やばい、今あたし確実に照れてる。 だから何も言えない。 「じゃあね。 1桁取れるって言っても、油断しちゃいけないからね」 誤魔化すように早口で言ったあたしは、エレベーターとは正反対にある階段を目指した。