3年前のことを思い出し、思わず笑みが溢れる。
あれからすぐに2人の幼なじみに会おうと思えなかった。
ショックのあまり、外に出ようという気が起こらなかったのだ。
そんな中ようやく母さんの報告を受け止めることができ、2人に会うようになったのは引っ越す前日だった。
2人はとても別れを惜しんでくれた。
きっと彼らは今日、あたしが帰ってくるのを知らないだろう。
3年の間、空き家となっていたあたしの家族が住んでいたマンションの一室が埋まる。
2人がどんな反応をするのか楽しみだ。
それからあたしはウキウキしながら、車に乗っていた。
「懐かしー!」
父さんが運転していた車が、マンションの駐車場で停まる。