「本当はね結月も入れて食べようとしたんだよ。
だからほら、あいつの分も買ってやったんだ。
それなのに呑気に塾で勉強かぁ」
軽くため息をつきながら、あたしも床に座る。
するとあたしは見られていたため少しの間沈黙が流れたが、大斗は口を開いた。
「まぁその気遣いがいいんじゃない?
今度結月が食べる時、分けてもらいなよ。
そしたら小夜、少し得した気分になるよ」
少しだけ言葉に心がこもっていないと感じるのは、気のせいなのだろうか。
それでもあたしは気づいてないふりをして、返事をする。
「そうだね!
あたしプリンが好きだから、それはいいアイディアだ!」



