あたしの好きな人。 この気持ちが相手にバレるわけにはいかない。 「おいおい、小夜…。 俺達は高校生だぜ? もう気軽にこういうことすんの、やめようぜ?」 あたしのすることは批判してるくせに、大斗はあたしの背中に手を置いてくれている。 そう言われたら、あたしも離れるしかない。 「久しぶりなんだからいいじゃん。 再会のハグよ」 言い返すだけで、それからはあたしは柵に寄りかかる。 手に持っているビニル袋の存在を思い出す。 「そうだ、今日結月は?」