一度保健室へ行った方が仮病にも信憑性が出て来るけれど、保健室で休憩なんてしている余裕はなかった。


あたしは教室へ戻るとすぐに帰る準備を始めた。


「藍那、本当に大丈夫?」


「うん。ごめんね、先生に伝えておいてくれる?」


「もちろん。気を付けて帰ってね」


あたしはそんなエレナの言葉に返事もせずに教室を出たのだった。