ふと、あたしは特別会員に送られてきたメールを確認してみた。


あのスタッフが見せて来たメールが、同じものかどうか確認するためだ。


すると、メールの下の方に同じ注意事項が書かれているのに気が付いた。


「こんなの、誰も気が付かないじゃん」


あたしはそう言い奥歯をかみしめた。


こんな読んでいなくて当然ともいえるような文章で警告を促すなんて、やり方が卑怯だ。


《ねぇ藍那、まだ起きてる?》


《起きてるよ》


《不安で眠れないの。メールしてていい?》


《もちろん。いいよ》


あたしは罪悪感で一杯のまま、エレナと朝までメールを続けたのだった。