落ち着こうとしても、頭の中は真っ白だった。


とうにかく、今はここから遠い所へ行こう……。


そう思い、家に背中を向けた。


その瞬間、間の前に黒いスーツの男が2人立ちはだかった。


あたしは咄嗟に何か言おうとしたが、言葉が喉に詰まって何もいう事ができなかった。


「署まで来てもらう」


男はそう言うと、あたしの手をガッシリと掴んだのだった……。