「あ……あたし、どうすれば……」


「力になれなくてごめんなさいね? でも、オークションの契約書なんかは持っているんでしょう? 困った時の連絡先も、きっと書いているんじゃないかしら?」


そう言われて、あたしはもらった書類を思い出していた。


しっかり読んだことなんてないけれど、きっとあの書類なら何かが書いてあるだろう。


書類は部屋の引き出しの中だ。


「ありがとうございます!」


あたしはそう言い、急いでお店を出たのだった。