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翌日、あたしは自分の部屋で目を覚ました。


首のギプスは昨日オークションのスタッフが家に来て外していってくれた。


ベッドから起きあがり、大きく伸びをする。


それからスマホで時間を確認するとあと5分ほどでホームルームが始まる時間になっていて、あたしは大慌てで登校準備を始めた。


家の中にはあたし1人しかいなくて、両親はすでに仕事へ行っている様子だった。


今日も休むと思われて起こしてくれなかったのかもしれない。


「間に合うかな」


外に出てジャンプしながらあたしは呟く。


この足があるなら、きっと間に合う!


そう思い、心の中でスタートの合図を切ったのだった。