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そして、マンマルマラソン当日がやってきた。


本気で走るランナーたちや仮装を楽しんでいるランナー、総勢1000人を超える参加者たちが集まっていた。


沢山の人たちでごった返す中、あたしはスタートラインに立っていた。


準備運動はばっちりだ。


足の調子もとてもいい。


カメラは有名な選手ばかりを写しているが、スタートを切ればきっとあたしに注目することになるだろう。


42.195キロを練習で走った時のタイムは2時間ジャストだった。


このタイムなら、十分に女性の中でトップを狙うことができる。


あたしは自分の足をパンッと叩いた。


頼んだよ、七島雪歩さんの足!!


そして、スタートの合図が鳴り響いたのだった……。