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翌日。


朝になりようやく寒気は治まっていた。


体は燃えるように熱く、布団を蹴飛ばして汗をぬぐう。


うなされるような苦しさも消えて、眠気が襲ってきた。


「藍那、学校に遅れるわよ?」


出勤前のお母さんがそう声をかけてくる。


あたしは手をのばしてスマホを開いた。


今日は学校を休むという内容のメールを打ち、お母さんに送った。


するとすぐに階段を駆け上がってくる音が聞こえて来て、お母さんが部屋へと入って来た。


「どうしたの藍那、風邪ひいたの?」


「そうみたい」


自分のものではないようなガラガラ声で返事をする。


「遅くまで遊んでるからよ?」


文句を言いながらも、薬と水を用意してくれるお母さん。


本当に心配してくれているお母さんに、手術の事を言うわけにはいかなかった。


「お母さん仕事だから行かなきゃいけないけど、何かあったら連絡するのよ?」


「うん……」


あたしが頷くと、お母さんは部屋を出て行ったのだった。