「登録情報ですよ」


男性はそう言いニコリとほほ笑んだ。


「へ?」


「特別会員になる時に、サイトに登録し直したと思います」


そう言われ、あたしは記憶をたどった。


「そう……だったかもしれない」


「その時に住所や血液型をこちらは入手しているんです」


そう言われ、ハッと気が付いた。


手術中の輸血。


あれは入力情報を参考にしてやっていたのだ。


そして今も登録した住所まで送り届けてくれている。


「そうだったんだ……」


謎が解けて少しだけホッとする。


「今日はあまり無理をして足を使わないようにしてください。ですが、普段通りの生活は可能です」


男性が説明を始めたのでチラリと外を見る。


家はもう目の前だった。


「明日からは足をしっかりと使うようにしてください。使わなければ足はあなたの物にはなりません」


使わないとあたしの物にはならない……?


疑問が浮かぶが、質問する前に男性に何種類かの書類をを渡された。