でも、オークションで才能を手に入れれば、もっといい人とめぐり合う機会もできるはずだった。


才能のあるあたしにふさわしい人が。


だから、こんな平凡な学校内で相手を作る気もなかった。


「あたしは、まだ恋愛とか興味ないから」


そう言うと、エレナは「もー!」と、頬を膨らませたのだった。