「ちょっと氷探すわ」 …もちもち……。 何だか不気味なほど優しいよ。 「ほら」 「ちべたっ!」 ベタリといきなり保冷剤を当ててくるものだから、変な声が出た。 「タオルで包むとか…何かしてよ」 「あー…良いだろ、包まなくて」 「包んでよっ」 やっぱり意地悪。 「…ったく、ほら」 「ありがと…。 ていうか当たり前だから、お礼言わなくて良いね」 「言えよ、礼」 そこら辺に干してあったタオルを持ってきて、包んでくれたもちもち。 あたしはそれを頭に当てた。