ミーヤは迷路のような中庭を歩き回っていた。




皇のやつどこいったんだろう…
今更だけど、もしかして私とんでもないことに
巻き込まれてる?

平和ボケ人間か…

歴史の授業で、国家間の戦の話は知っている。
こんな島じゃ
戦なんて…ねぇ…?

シュウに会いに来たはいいけど
ちょっと皇が心配だ。
追いかけた方がいいかな…

ていうか、作戦では
別行動の後は各自なんとかー
って感じだったけど
もう皇に会えないってこと?
腹立つ奴だけど…それはそれで寂しいかも。

あいつと話していると
自分が何も考えてないみたい。
何につけても、はぐらかされてる感じがする…












空はやっと明るくなってきた。



中庭では
ボーッと歩きながら考え事をしているミーヤに
近づく人がいた。



「ミーヤ?」



声をかけられてハッと我にかえる。



シュウとはもう6年は会ってない。
最後に会ったときの高い声じゃない。



でも会った瞬間わかる。




この人だ…