つい話し込んでしまって、
ミーヤが家に帰ったのは夜があけてから。
こっそりと帰ってきたつもりだったけど、
お母様の目は騙せなかった。
もうっ。
あんなに怒らなくてもいいじゃないの。
でもそんなことを考えている時間はないわ。
私にはやらなくちゃいけないことがある。
「え?王に会ってどうするの?
私達国民でさえ簡単には会えないのよ?」
「会って頼むんだ。
帰らせてくれってな。」
「空の民の長じゃダメなの?
私掛け合ってみるわよ?」
「いや。
ここのトップと話がしたい。」
皇は少女と話していて
終始違和感を覚えていた。
どうやらここで伝わる歴史と
俺が平国で聞いたものとでは
相違点があるようだ。
特に気になったのは、
ここの連中が異常に争いことを嫌うらしいことだ。
法律らしい法もないらしい。
まぁ
むやみに俺が口を挟んで変な知識を与えないほうが良いだろう…
さて、本当の歴史を知っているのは…
俺か?島の王か?