二人の会話はまだ続く。


「この島はどんな所だ。」

「穏やかな所よ?
昔、戦で負けて‘和平’って所から逃げてきたのもあって、
争い事は絶対にしないようにって教わるの。」

「ほう…興味深いな。
飛ぶ術はどこでならうんだ?」

「学校。
とはいっても一部の人しか習えないのよ?」

「一部?」

「ねぇ私ばっかり喋ってるわ。
そうだ!あなたが来た、
‘平’って国なんだけど、
‘和平’とはどれくらい遠いの?」



その瞬間皇は思った。



和平を知っていて平を知らないのか。
どうやらこの地に渡った頃から
歴史が止まっているらしい。
郷に従えではないが、あまり余計なことを言わないほうが良いだろう。


「さぁな。和平なんぞ聞いたこともない。」

「そっかー…。」


ミーヤは残念そうに膝を抱えた。