泣き虫とヒーロー ~約束の四つ葉のクローバー~



そして、洗濯物をすべて取り込み終わり

戻ると体育館が大騒ぎになっていた。

私は嫌な予感がして

洗濯カゴを抱えながらその方へと猛ダッシュをして、

そして目の当たりにした光景に


私は言葉を、我を失った。

洗濯カゴを落とし、


人混みをかき分け、


「郁人っ!郁人っ!

すみませんっ!通してくださいっ!

郁人っ!郁人っ!」

涙で視界が歪む。

なんで、なんで、

なんで郁人…


なんで郁人倒れてるのっ。



私は走って郁人に駆け寄ろうとすると、

あと少しというとこで誰かの足に引っかかって転んだ。

だけど、それも気にせずに泣きながら四つん這いになってでも近づく、

そして、
郁人の側によると私は郁人の頭を抱き上げ

楽な体勢にさせる。