その間にも2人の言い合いはヒートアップして行って。
聞かないようにしてた私にでも耳に届く。
「もし、他の男に奪われたらどうすんのよ⁉︎」
少しだけイラついたような麻友の声に、
「そんなのさせるはずねぇだろ。」
郁人の凄む声。
だけどそれ以上に麻友はイラついていて
「ふざけんな。
させるはずないって
一番どうすればされないか自分でも本当はわかってんでしょ?
なら、自分信じてぶつかりなよ。
じゃないと失った時に後悔するのは瀬山なんだよ。」
切なく、悲しく、そして力強く郁人に言葉を投げた麻友に
涙が止まらない。
そうだよ、ね
私の存在は邪魔だよね。
この気持ち消さないと。
ごめんね、麻友、郁人、美咲ちゃん。
私のこの気持ちはいつなくなるかわからないけど、
いつか、いつか思い出にできる日まで
いつか大切な思い出にできるようにするから
だから、今だけは…
郁人のことを好きでいさせて…。


