奈緒side

学校が終わって、玲奈と麻友と3人でカラオケに行って、プリクラを撮って、

繁華街を歩いていた時、

後ろから佐野君たちに声をかけられて、無理やり細い路地に連れて行かれた。


震える玲奈を守るように、私と麻友が立ち塞がったのを覚えてる。

だけど、
それからは怖くて覚えていない。

だけど、

郁人。

そう何度も心の中で呼んでいた。

その声に導かれるようにきた郁人は、

佐野君たちをやっつけてくれた。

泣きながら抱きついた私を郁人は抱き上げてくれて、

ずっと泣き続ける私を郁人は抱きしめ続けてくれた。