「…俺、教室に忘れものしたから一緒に撮りにいかね?」

時間も余裕だしと、言ってきた郁人に無言で頷いた。

2人で手をつないで校舎へ。

郁人の席には忘れ物らしき大きな紙袋が置いてあった。

あ、そういえば私もロッカーに課題プリント忘れたんだった。

「私も忘れ物したから待ってて。」

と、ロッカーに駆け寄って、

開けると、




























色紙と箱が置いてあった。

大きめな長方形の箱。

その箱と色紙を持って、

読んでみると、


『奈緒ちゃん!ハッピーバースデー!
いい一年にしてね!』



『ずっと笑顔でいてね!』

など、バスケ部のみんなからのメッセージ。

そこには、郁人からのメッセージもあって、

『みんなで買ったんだ。
大事に使えよ。』

というメッセージに涙が溢れて止まらなくなった。

そんな私を後ろから抱きしめた郁人。

嬉しくて嬉しくて涙が止まらない。

箱の中身は、

私がずっと欲しいと言っていた

ニ◯ーバランスのスニーカーで

サイズもぴったりで余計涙があふれた。