私を車椅子に乗せたお兄ちゃんは、 「お前の膝ボロボロだからな。」 そう悲しそうに笑っていた。 私は、みんなの優しさに触れて、 どんな郁人でも受け止めるという覚悟を決めた。 大丈夫。 みんながいる… そう覚悟を決めた時、 病室に入ってきたお母さんは、 「面会の許可もらってきたよ。」 と私に笑いかけてくれた。 麻友が私の車椅子を押してくれて、 ついた場所は、 初めて見る ICUだった。 重症な人、重病な人が入る 家族と先生と看護師さんしか入れない棟だ。