そんな私を沙織先輩は、
優しくぎゅっと抱きしめてくれていた。
なのに、なかなか止まらない涙は、
郁人の胸じゃないからなのかな…
そう思っちゃう私は贅沢だよね、
ごめんなさい。
郁人、沙織先輩。
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あれから1週間
郁人に先週と昨日は会っていない。
隣の席なのにね…
あの日から、下駄箱を慎重に開ける事に心がけるようになった。
開けるといつも通りの靴箱にホッとしてから、
慎重に上靴を確認して異常がないのを確認して
上靴を履いて教室への階段へと足を踏み出した。


