『けどな、俺は迷わず優姫を選んだ。

何でかわかるか?』

優しい笑顔で私の顔を見つめる周平兄の問いかけに私は涙を流しながら首を振った。

優姫ちゃんの涙をぬぐいながら、

話を続けた周平兄。

『その時からずっと俺は何よりも優姫が大切だったんだ。

バスケばかりで優姫を疎かにしていたのだって、
俺は心の底から優姫ならわかってくれる。

そう信じてたからなんだ。

それにバスケを続けられていたのも優姫が横で笑ってくれているから。

あの時の俺は心の底ではちゃんとわかっていたんだよ。』

そう照れ臭そうに笑う周平兄に、私は涙で声が出なくなって必死に頷く。