恋する想いを文字にのせて…

差し向けられた目線にドキッとさせられた。

上目使いの眼差しは、真っ直ぐとこっちを見ている。


「小野寺さんは、レターセットを集めるのは趣味ですか?」


「はっ?レターセット?」


「ええ。あの、毎回色の違う紙だったから、もしかしてそうなのかなと思って」


彼女に送った手紙のことを思い出した。

そう言えば毎回違う色の紙に書いてたな…と、今更のように感じた。


「あれは、そうじゃないんだ。たまたま会社の方から文具を発注する機会があって、自分が出す分もどうかと言われ頼んでもらった。かなり前に購入したものだし、新しく買ったわけじゃない…」


俺の言葉に何処となく落胆の色を示した。

彼女の顔を覗き込んで、「それがどうかした?」と聞いた。


「いえ、あの……私、レターセットを集めるのが自分の趣味で。文具コーナーや雑貨屋さんで素敵なのものを発見すると、つい買ってしまう変な癖があるんです。小野寺さんに向けて書いてた物も、これまでにずっと買い集めてきたもので……」


「あの海のレターセットも⁉︎ 」


つい身を乗り出してしまった。


「海…?あ…あのインクジェット用紙のですね。そうです。あれも文具屋さんで見つけたんです。それが何か?」


目を丸くして聞き返す彼女の視線から目を逸らした。

白いカップの底に残るコーヒーに目を落としながら、頭に浮かんできた海の景色を話した。