「宇宙人様?…ですか。あの…出来ればお名前を教えて頂けると助かりますが……」
真面目というか引かないと言うか。
笑いもせずに淡々と姉の相手をし続ける小野寺さんが面白くなくて、姉はさっさと電話を替わった。
「誠に申し訳ございません。宇宙人の妹です…」
声色の変わったのに気づき、彼はホッとした様に息を吐いた。
「…津軽 芽衣子先生でしょうか?」
「ピンポーン!大当たりっ!」
古めかしい音を声で表すと、プッと小さな笑い声が聞こえた。
そのままの雰囲気で、彼は明るく話し始めた。
「都内の出版社で編集の仕事をしております、小野寺 漠という者です。初めまして。津軽先生」
「はいはい」
先生なんて呼ばれるような年ではなくなった。
近頃は漫画もほとんど描かずに過ごしている。
片足を棺桶に突っ込んだような生活を、毎日姉と一緒に過ごしているだけなのだ。
「先日、編集長から先生の本を借りて読みました。なかなか味わいのあるいいお話で、心が豊かになる思いがしました。昭和らしさ…と言うのでしょうか。大変懐かしい感じでした」
「それはどうも」
感情を込めずに言葉を返した。
一瞬間を置いた小野寺さんは、直ぐにまた話し続けた。
「編集長と先生の漫画について話をしまして、これまで描いてこられた作品をもう一度世に送り出せないだろうか…ということになりました」
「まぁ…気の毒に」
「…気の毒?」
真面目というか引かないと言うか。
笑いもせずに淡々と姉の相手をし続ける小野寺さんが面白くなくて、姉はさっさと電話を替わった。
「誠に申し訳ございません。宇宙人の妹です…」
声色の変わったのに気づき、彼はホッとした様に息を吐いた。
「…津軽 芽衣子先生でしょうか?」
「ピンポーン!大当たりっ!」
古めかしい音を声で表すと、プッと小さな笑い声が聞こえた。
そのままの雰囲気で、彼は明るく話し始めた。
「都内の出版社で編集の仕事をしております、小野寺 漠という者です。初めまして。津軽先生」
「はいはい」
先生なんて呼ばれるような年ではなくなった。
近頃は漫画もほとんど描かずに過ごしている。
片足を棺桶に突っ込んだような生活を、毎日姉と一緒に過ごしているだけなのだ。
「先日、編集長から先生の本を借りて読みました。なかなか味わいのあるいいお話で、心が豊かになる思いがしました。昭和らしさ…と言うのでしょうか。大変懐かしい感じでした」
「それはどうも」
感情を込めずに言葉を返した。
一瞬間を置いた小野寺さんは、直ぐにまた話し続けた。
「編集長と先生の漫画について話をしまして、これまで描いてこられた作品をもう一度世に送り出せないだろうか…ということになりました」
「まぁ…気の毒に」
「…気の毒?」

