呆れるほどの無恥さ加減に閉口した。


こんな男が純也の父親であってたまるか。

私はこんな男を好きになった訳じゃない。


こんな無遠慮で、恥も知らないような男、過去に出会ったとは思いたくもないーーー!!



「…実家とは縁を切ってたのに……そんな甘やかしがある筈ないでしょう。いい加減にして!ここへは来ないで!」



引越しもできないような暮らしぶりだったのは誰のせいだと思っているのだ。

仕事場の人達に助けてもらいながら、何とかこれまで生き延び続けてきたのに……。



「貴方になんか会いたくもない!ここへ来られても迷惑なだけ!早く帰って!お金なんて無いから!!」






「来未さん……」




ビクッと背中が驚いた。

まさか…と思いながら恐る恐る目をやった先にいた人を、私は言葉も失く見つめた。