恋する想いを文字にのせて…

「小野寺さんに黙っておくつもりではなかったんです。…本当は…初めてお会いした日に全部を話すべきでした。でも、私の甘い考えで話さずにいてしまった……。お手紙を交わせることが楽しくて……それをずっと続けていきたいと思ってしまったから……」


目を見たまま、もう一度「ごめんなさい」と謝られた。

何と返していいか分からず、ぐっと息を止めた。


「小野寺さんと出会って……最後に津軽先生と会わせて頂けたこと、本当に感謝しています。これからもお仕事に励まれて、いい本を世に送り続けて下さい……。私はこれからもずっと……応援していますから……」


声を震わせながらそう言って微笑んだ。

目尻に浮かんでくる涙と戦いながら、必死に俺の方を向いている。



「お幸せを祈っています。どうか、いつまでもお元気で……」



最後の言葉を残して背中を向けられた。


歩き出す彼女の足元に、光る雫の様なものを見た。





「来未さん……!」



名前を呼んでも、彼女は振り向こうとしなかった。

離れていく距離を縮めることもできず、ただ茫然とその後ろ姿を目で追いかけたーーーーー。