しかし、私にもどこの奇術団にも無所属ながら、人物Jに匹敵するマジシャンである、従弟のDがいる。
PG奇術団に入りさえすれば、いずれ人物Jと一番近い位置にいる人物となりうるだろう。
その時だ、その時、私が受けた屈辱の復讐を、君に託すー
そしてそのYの思い通りにDは動いた、と」
「…今回起きようとしている事件と、非常に似てますね」
「だろ?ハルちゃん。
まあ、でも、それだけと言えば、それだけで…
結局、今回の事件を解決させる材料としては、すでに入手済みなわけで、ただの復習にしかならなかったよ。
…結構、したんだけれどなあ、この本」
「ちなみに、いくらですか?」
「税込、一万八千八百円」
「^_^;…」
「あ〜あ、どうしよう。約束の日は、もう明日。
吸血奇術師の言う、第三の結末って、一体何なんだろう。
今更、こんなヒントもらったって…」
(いや、まだヒントを完全に活かしきれてないだけかもしれない。
現に、アイツ言ってた。谷本さんの気持ちを理解しろ、って。
…そうよ!確か挑戦状にも、犯人の気持ちを理解せよってあったし…)
「…ハルちゃん、どうしたの?さっきから一人でぶつぶつと独り言を…」
「えっ⁉︎あ、いや、まだ何とかなるんじゃあないかって思えて。
ほら、挑戦状にも書いてあったじゃあないですか。
犯人の気持ちを理解せよ、って。
これって、一体どういう意味でしょうね、ははは…」
今回の事件の真の結末、第三の結末。
届きそうで、でも届かない。春子の頼りなさげな笑いが、静かな奇術同好会の部屋に響き渡った。
しかし、その春子が発した言葉が、急速に今回の真の結末である、第三の結末に結びついていくきっかけになるとはこの時、春子はおろか、礼士さえも想像できなかった。
「谷本君の気持ち、ねえ。
そりゃあ、表には出していなくても、心の中では城田結さんの復讐の事しか考えていないんじゃあないの?
でも、何か切ないなあ。復讐の鬼の前では、あんなに可愛らしい女の子でさえ、犠牲になっちゃうなんて…」
「…可愛らしい?」
「そうそう、可愛らしい、って、あれ?どうしたのハルちゃん?」
ー仕方がないよな。可愛いより、愛しいの方が勝っちゃったんだから…ー
「可愛いより、愛しいの方が勝った…
勝つ前は、愛しいより可愛いの方が…
その気持ちが、逆転してもなお、谷本さんは、月山さんを応援して…
…やっぱり、今回の復讐計画は、何かがおかしいわ!」
PG奇術団に入りさえすれば、いずれ人物Jと一番近い位置にいる人物となりうるだろう。
その時だ、その時、私が受けた屈辱の復讐を、君に託すー
そしてそのYの思い通りにDは動いた、と」
「…今回起きようとしている事件と、非常に似てますね」
「だろ?ハルちゃん。
まあ、でも、それだけと言えば、それだけで…
結局、今回の事件を解決させる材料としては、すでに入手済みなわけで、ただの復習にしかならなかったよ。
…結構、したんだけれどなあ、この本」
「ちなみに、いくらですか?」
「税込、一万八千八百円」
「^_^;…」
「あ〜あ、どうしよう。約束の日は、もう明日。
吸血奇術師の言う、第三の結末って、一体何なんだろう。
今更、こんなヒントもらったって…」
(いや、まだヒントを完全に活かしきれてないだけかもしれない。
現に、アイツ言ってた。谷本さんの気持ちを理解しろ、って。
…そうよ!確か挑戦状にも、犯人の気持ちを理解せよってあったし…)
「…ハルちゃん、どうしたの?さっきから一人でぶつぶつと独り言を…」
「えっ⁉︎あ、いや、まだ何とかなるんじゃあないかって思えて。
ほら、挑戦状にも書いてあったじゃあないですか。
犯人の気持ちを理解せよ、って。
これって、一体どういう意味でしょうね、ははは…」
今回の事件の真の結末、第三の結末。
届きそうで、でも届かない。春子の頼りなさげな笑いが、静かな奇術同好会の部屋に響き渡った。
しかし、その春子が発した言葉が、急速に今回の真の結末である、第三の結末に結びついていくきっかけになるとはこの時、春子はおろか、礼士さえも想像できなかった。
「谷本君の気持ち、ねえ。
そりゃあ、表には出していなくても、心の中では城田結さんの復讐の事しか考えていないんじゃあないの?
でも、何か切ないなあ。復讐の鬼の前では、あんなに可愛らしい女の子でさえ、犠牲になっちゃうなんて…」
「…可愛らしい?」
「そうそう、可愛らしい、って、あれ?どうしたのハルちゃん?」
ー仕方がないよな。可愛いより、愛しいの方が勝っちゃったんだから…ー
「可愛いより、愛しいの方が勝った…
勝つ前は、愛しいより可愛いの方が…
その気持ちが、逆転してもなお、谷本さんは、月山さんを応援して…
…やっぱり、今回の復讐計画は、何かがおかしいわ!」



