PG奇術団からは、団を代表する、確かな腕を持った人物JとDのマジシャンコンビが、その日本奇術大会に参加していた。
しかしその本番で、人物Dの些細なミスにより、マジックは大失敗。ワールドマジックショーの出場権利を得る事なく敗退した。
その後のPG奇術団は、鳴かず飛ばずの奇術団として、全国を旅しながら次のワールドマジックショーに向けて活動を続けていたが、陽の目を見る事なく解散してしまった。
その原因の一つとしては、PG奇術団の花形マジシャンだったJとDが、日本奇術大会での失態に責任を感じて退団してしまった事により、花形となるマジシャンがいなくなってしまった事が大きいとされている、という事だけれど…
ちなみに、ある部分を除いて、って?」
そう言って、春子は礼士に『ある部分』について尋ねてみた。
そしてその質問を受けて礼士は、こう答えた。
「その文章をただ読んだだけでは、成程、そう言った事があったんだ、ぐらいにしか思えないだろう。
でも、その文章の途中に、赤字で※の注釈がうたれているのが分かるかい?」
礼士に言われて春子は、もう一度今読んだ文章を初めから指でたどっていくと、確かに礼士の言う通り、『Dの些細なミスにより』という部分の右横の部分に、※の注釈がうたれてあった。
『※12』とあったので、春子がこの本の巻末の注釈の解説ページを見てみると、妙な事が書いてあった。
ーこれについては、人物Dの陰謀ではないかという見方もあるー
「えっ⁉︎こ、これって一体どういう…」
「こういう事さ、ハルちゃん」
そう言って礼士は、机の上に置かれた自分のノートパソコンの画面を、驚き顏の春子に見せた。
春子は、礼士のパソコンの画面を見てみた。
礼士のパソコンの画面に映っていたもの。それは、インターネットの検索で出てきた、PG奇術団についての記事だった。
「陰謀って所が気になってね、調べてみたんだ。
よーく見てごらん?」
礼士に促されて、そのパソコンの画面に映っている文章を読んでみた春子。
そして春子は、あっ、と声を上げた。
「…そう。悠々奇術団の人物Yとは、PG奇術団のDの従兄、そして悠々奇術団の人物Kとは、PG奇術団の人物Jの従兄なのさ。
ここに書かれてある文章は、つまりこういう事を言っている。
悠々奇術団の人物Kのせいで、果ては悠々奇術団が解散し、人物Yまでも落ちぶれてしまった。
その三年後、悠々奇術団の解散する原因を作った人物K、その従弟の人物Jは、その当時人気が高まりつつあったPG奇術団で活躍中の花形マジシャンだった。
人物Yは、その人物Jが、人物Kの従弟だとある偶然から知ってしまい、その人物Jの活躍が面白くなかった。
ー自分は落ちぶれてしまったままの身。日本の期待を受けながら本番で失敗した人物Kの相棒として、そのレッテルが未だに剥がすこともできず人気が回復せず苦しんでいるのに、人物Kとくれば…
人物Jという従弟が、自分の果たせなかった夢、つまりワールドマジックショーで好成績を収め、日本の奇術界を代表するマジシャンに認定される夢を引き継いでくれる。
しかしその本番で、人物Dの些細なミスにより、マジックは大失敗。ワールドマジックショーの出場権利を得る事なく敗退した。
その後のPG奇術団は、鳴かず飛ばずの奇術団として、全国を旅しながら次のワールドマジックショーに向けて活動を続けていたが、陽の目を見る事なく解散してしまった。
その原因の一つとしては、PG奇術団の花形マジシャンだったJとDが、日本奇術大会での失態に責任を感じて退団してしまった事により、花形となるマジシャンがいなくなってしまった事が大きいとされている、という事だけれど…
ちなみに、ある部分を除いて、って?」
そう言って、春子は礼士に『ある部分』について尋ねてみた。
そしてその質問を受けて礼士は、こう答えた。
「その文章をただ読んだだけでは、成程、そう言った事があったんだ、ぐらいにしか思えないだろう。
でも、その文章の途中に、赤字で※の注釈がうたれているのが分かるかい?」
礼士に言われて春子は、もう一度今読んだ文章を初めから指でたどっていくと、確かに礼士の言う通り、『Dの些細なミスにより』という部分の右横の部分に、※の注釈がうたれてあった。
『※12』とあったので、春子がこの本の巻末の注釈の解説ページを見てみると、妙な事が書いてあった。
ーこれについては、人物Dの陰謀ではないかという見方もあるー
「えっ⁉︎こ、これって一体どういう…」
「こういう事さ、ハルちゃん」
そう言って礼士は、机の上に置かれた自分のノートパソコンの画面を、驚き顏の春子に見せた。
春子は、礼士のパソコンの画面を見てみた。
礼士のパソコンの画面に映っていたもの。それは、インターネットの検索で出てきた、PG奇術団についての記事だった。
「陰謀って所が気になってね、調べてみたんだ。
よーく見てごらん?」
礼士に促されて、そのパソコンの画面に映っている文章を読んでみた春子。
そして春子は、あっ、と声を上げた。
「…そう。悠々奇術団の人物Yとは、PG奇術団のDの従兄、そして悠々奇術団の人物Kとは、PG奇術団の人物Jの従兄なのさ。
ここに書かれてある文章は、つまりこういう事を言っている。
悠々奇術団の人物Kのせいで、果ては悠々奇術団が解散し、人物Yまでも落ちぶれてしまった。
その三年後、悠々奇術団の解散する原因を作った人物K、その従弟の人物Jは、その当時人気が高まりつつあったPG奇術団で活躍中の花形マジシャンだった。
人物Yは、その人物Jが、人物Kの従弟だとある偶然から知ってしまい、その人物Jの活躍が面白くなかった。
ー自分は落ちぶれてしまったままの身。日本の期待を受けながら本番で失敗した人物Kの相棒として、そのレッテルが未だに剥がすこともできず人気が回復せず苦しんでいるのに、人物Kとくれば…
人物Jという従弟が、自分の果たせなかった夢、つまりワールドマジックショーで好成績を収め、日本の奇術界を代表するマジシャンに認定される夢を引き継いでくれる。



