アキとあたしの出来事を聞いて、夫となる中杉さんは目に涙を滲ませていた。
「これから結婚式なのに今泣いてどうするの!?」
あたしはそう言い、慌てて中杉さんにハンカチを渡した。
「だって……中学の時に君がそんな恋をしていたなんて……」
確かにアキとの恋は切ないものだった。
気持は通じ合っていたのに、体がそれを許さない。
「あたしはアキを好きになった事を今でも誇りに思ってるのよ」
「でも……そのアキ君はどこに行ってしまったんだろうね」
そういう中杉さんにあたしはほほ笑んだ。
「来ているわよ、今日、ここに」
「へ?」
中杉さんは驚いてあたしを見る。
「高校に入学してから突然家にアキからの手紙が届いたの。
『私は自分の健康のため、そして自分の未来のために女性になることを決めました』って。
とっても可愛い女の子の写真付きでね。それがアキだってわかった時になんだかすごく納得しちゃった」
その時の写真は今でも大切に持っている。
アキは手術を受け、そしてちゃんと女性としてやり直すために転校したのだ。
アキの事を誰も知らない土地での出発はアキにとって第二の人生の始まりだった。
「これから結婚式なのに今泣いてどうするの!?」
あたしはそう言い、慌てて中杉さんにハンカチを渡した。
「だって……中学の時に君がそんな恋をしていたなんて……」
確かにアキとの恋は切ないものだった。
気持は通じ合っていたのに、体がそれを許さない。
「あたしはアキを好きになった事を今でも誇りに思ってるのよ」
「でも……そのアキ君はどこに行ってしまったんだろうね」
そういう中杉さんにあたしはほほ笑んだ。
「来ているわよ、今日、ここに」
「へ?」
中杉さんは驚いてあたしを見る。
「高校に入学してから突然家にアキからの手紙が届いたの。
『私は自分の健康のため、そして自分の未来のために女性になることを決めました』って。
とっても可愛い女の子の写真付きでね。それがアキだってわかった時になんだかすごく納得しちゃった」
その時の写真は今でも大切に持っている。
アキは手術を受け、そしてちゃんと女性としてやり直すために転校したのだ。
アキの事を誰も知らない土地での出発はアキにとって第二の人生の始まりだった。