お面妖狐 〜覚醒妖狐と沖田総司〜 Ⅱ



『…総司、苦しい』


「え?!あ、ごめんなさい!
きつく抱きしめすぎました?」


『いや、そうじゃなくて…』






少し力を緩めた総司。


胸が苦しくて…。



総司の大きな背中にギュッと手を回して

総司の胸板に顔を埋める。






『ドキドキしすぎて、苦しい…です』






恋って、幸せな気分になるけど、
ドキドキしすぎて苦しいよ。







「…ホントにもう」






総司はギュッと私に強く抱きついて、
総司は私の頭に顎をのせる。






「白夜さん、そんな可愛いこと
言わないでください。

僕の心臓が持ちません…」


『そんなの、私もですよ』







紅葉を見に来たのに、私達はなに抱き合っ
てるんだろう…。







「白夜さん、白夜さん」


『は、はい』


「半狐になってますよ」


『…総司こそ』