山南さんは刀をしまい、私を一瞬見て自分
の部屋に入っていった。





「白夜、平気か?」



『あ、ありがとうございました』





原田さんは力持ちだな。


原田さんから下ろしてもらい、
いつのまにか頭にトト様を乗せたミキを
蹴り飛ばした。





『で、里行ってきたんだよね?
父様はどうだった?なんか言ってた?』



「…そんな姫は初めてだ。
頑張れ。


としか」



『帰れ』



「姫様ーー!!!」





姫様姫様うるさいなぁ。
グスングスンと泣いてるミキをそのままに
総司のいる部屋に戻った。





「…そんな事が…。
山南さん、どうしたんでしょうか」



『やっぱり、何か関係があるとしか
思えません。

もしかしたら、
山南さんは操られているか、どうか』



「操られている?」



『はい。妖怪の中に人間を操れる能力を
持った妖怪がいるんです。
メデューサです。

メデューサは1人1匹蛇を持っていて、
その蛇の赤い目を見たら催眠にかかったように、操り人形みたいになるんです。

でも、バレないように前と雰囲気などは
変わりません』





メデューサは湿気が強い所に住んでるから。


あの森では1箇所しかない。

一馬と行ってみるか。