『うっ…』


「…白夜さん…」






心配ないって言ってたけど
やっぱり心配する。


汗のついた白夜さんのおデコを
着物の裾で優しく拭く。






『そ…ぅじ…』


「白夜さん?!」






うっすらと目を開いた白夜さん。






『ぜ…たい。しな…せないっ…から。

そ…じを、かなしま…せないからっ…!』


「…はい。お願いしますよ」






微笑んで答えると、白夜さんは苦しい顔を
しながらも微笑んでまた目を閉じた。


秋は冷えるから僕は狐の姿になって
白夜さんのお腹の上にコロンと丸くなった。




…苦しそうだ。



お腹の上からどいて首の上。



…やめておこう。




思いつくところが他にはなかったから
首から降りてその横で丸まって寝た。





side out