「綺月、綺月っ!!!」

「亜梨朱!」

 騒ぎ立てたつもりはなかったが、亜梨

朱はいてもたってもいられず探したとい

う。そして連とすれ違って、どこにいる

のかを問い詰めたらしい。

 亜梨朱さんが綺月さんに抱きついて、

何があったのかを聞く。

 ・・・様子を見た感じ、話せる内容で

はなさそう。

 ふっとため息をついて、助け舟を出し

た。

「今までの事、謝ったらしい。でも弁解

ばっかでさすがに頭にきた綺月さんは、

怒ったんだよ。で、連は見事に逆上した

わけ」