サンプル~壊れた教室~

「・・・・・・・・ちっ」

 連は思わぬ邪魔が入ったことに苛立ち

を募らせて舌打ちをして去っていく。

 連の背中を見送った後、一生懸命とれ

たリボンを直してる綺月さんに目を向け

た。

「大丈夫?」

 ニッコリと笑って尋ねる。

「う、うん。ありがとう」

 心の底からほっとしたのか、足から崩

れ落ちる。

 それを間一髪で受けとめた。

「っと」

「わわっ、ごめん」

 申し訳なさそうに頭を下げた瞬間、室

内に声が響く。