サンプル~壊れた教室~

「か、帰ってこなかったらどうしよう。

連はたくさん人殺してるし、逆上したり

したら綺月なんかすぐ死んじゃうよっ」

 亜梨朱さんの後ろでは落ち着きなく秋

斗と陽輔が待っている。

 少し考えた後、一つ心当たりがあった。

 亜梨朱さんや秋斗、陽輔を連れて行こ

うかと悩んだが、万が一連が綺月さんを

襲っていたり殺していたりしたらと思う

と、止めておいた方がいいと感じた。

「ここで待ってて。ちょっと探してくる」

 そう言って、ここで待つように釘を刺

しておいた。

 そうして、久しぶりに笑みが消えた顔

で図書室を目指した。