サンプル~壊れた教室~

 てっきり謝るのかと思ってたのに、全

然そんな気なかったんだ。

 私の中で怒りと恐怖がないまぜになる。

気持ち悪くて、怖くて、後ずさろうと思っ

たが、丁度後ろは本棚。逃げる場所も後

ずさることまできない。

 連は私に覆いかぶさる形で乗っかり、

右手で私の髪をすくった。

「俺、お前のことずっと好きだったんだ

よ。長くて綺麗な髪、すらりとした体形、

甘めなルックス・・・・」

 舐めまわすように粘っこい目つきで私

を見る。まるでウサギを睨んだ蛇みたい。

 連の左手が、私の胸にあてられる。

「・・・っ、嫌・・・!」

 怖さで動けない私を楽しむかのように

交わろうとする連。