「分かった。じゃあ行こ」

 そう言って、連の後を追って行った。

* * *

 ガラガラッ

 参考書や難しい小説しか揃えていない

この学校の図書室は、あんまり人は寄り

付かない。

 錆びついたドアが室内に響く。

 私は案外この図書室が好き。小説は好

きだし、人があんまりいないから勉強が

できるし。

 私は久しぶりの図書室の香りに浮かれ

ていた。

「って違う。蓮君、話って何?」

 不審がりながら用件を聞く。