サンプル~壊れた教室~

 私がこういう系の話が苦手ということ

を思い出して、ばつが悪そうに顔を歪め

る。

「うん。で、もう一つは?」

 あんまり心配をかけたくなくて、苦笑

しながら聞いた。

 亜梨朱は少しためらいながらもぽつり

と話した。

「夜、この学校に白い服を着た人が動き

回るんだって」

 私はあぁ、そっち系の話か、と後悔す

る。

 聞かなければよかった・・・・。

 でもこの学校に通ってることもあり、

一応亜梨朱に聞いてみる。

「一人?」

「たくさんだよ」