サンプル~壊れた教室~

 だが佑はフルフルと首を振って、レオ

ナの髪を放そうとしない。

 レオナもついに諦めたように手をだら

んとした。

 謝るのかな?レオナが・・・・。

 レオナはそんな私の考えとは裏腹に、近

くにあったアコーディオンを持つ。

 そして、ゆっくりゆっくり振り上げた。

「佑、邪魔」

 冷たい一言を言って、佑に向かってア

コーディオンを振り下ろす。

 そして、硬いものと硬いものがぶつか

るような鈍い音がした。

「がぁぁっ」

 佑は目を見開いて、何があったか分か

らないといった顔でそのまま倒れた。血

が、とめどなく噴き出す。