「そんな簡単な事じゃないんです。だっ

て、3人も・・・」

 誰かが、自分が死ぬかもしれない。

 ポタポタと、セーラー服のスカートに

涙が落ちる。

 殺したくもないし、殺されたくもな

い。

 生ぬるい涙を流す私を、神威君はただ

くだらないと言いたげな表情で見下す。

「はぁぁ~~~」

 ため息にしては少し大げさっていうく

らいな大きな声でつく。

 私は神威君を見上げた。

 神威君の目は、さも楽しそうにキラキ

ラと光っていた。その目をいつもなら綺

麗だと称賛できるけれど、今は。今は・

・・・。