ただ私達の中に、険悪な空気が漂って

いた。

 怯えているもの、誰か死ねっていう

オーラを出しているもの、・・・・笑っ

ているもの。

 呼吸の音さえ、唾を飲む音さえ聞こえ

そうなほど静か。その静けさを破ったの

は、これまで何もしていなかった出席番

号27の若凪神威。

「ねー、もう時間ないよ?誰か3人死な

ないと~」

 なんて軽い。

 私は神威君が苦手。っていうかあんま

り話したことないし。

 分かるのは、いつもひょうひょうとし

ているのと、モテることぐらい。あと文

武両道だっていう。