わめき散らす亜梨朱は、どうしようも
ないことを悟ったのか、かっくりとうな
だれて座り込んだ。
絶体絶命。そんな言葉が私たちの中に
浮かんだ。
疲れ切った体で、戦うための気力も
武器もない私たちは、逃げることもしな
かった。
「絶体絶命、なんて言葉で終わらせる気
はないよ。背水の陣ってやつ?」
「背水の陣って何?」
亜梨朱は半ば諦めたような顔つきで神
威君に聞いた。実は私の背水の陣ていう
言葉の意味を知らなかった。
「・・・追い込まれた、つまりは絶対絶
命の状況で発揮する力のこと。」
神威君はそう言っても、打つ手がない
ことは薄々わかっているみたい。額に汗
を浮かべて笑ってる。
すると、
「私、もっといい星の元で生まれたかっ
たよ。そしたら、普通に遊んで、普通に
勉強して、不通に恋してさ。どうでもい
いようなくだらなくて楽しければいい日
々を、みんなと過ごしていただろうね」
そう亜梨朱は言って笑った。
まるで何か幸せな夢を見ているみたい
に。
「何か、悔しい。私たち何にも悪い事して
ないのにさ。取り返しのつかないような
ひどいこと、してないのに」
そうだよ、と共感する。
花が咲く場所を選べないように、生まれ
る子には親も場所も選べない。
だったら・・・。
ないことを悟ったのか、かっくりとうな
だれて座り込んだ。
絶体絶命。そんな言葉が私たちの中に
浮かんだ。
疲れ切った体で、戦うための気力も
武器もない私たちは、逃げることもしな
かった。
「絶体絶命、なんて言葉で終わらせる気
はないよ。背水の陣ってやつ?」
「背水の陣って何?」
亜梨朱は半ば諦めたような顔つきで神
威君に聞いた。実は私の背水の陣ていう
言葉の意味を知らなかった。
「・・・追い込まれた、つまりは絶対絶
命の状況で発揮する力のこと。」
神威君はそう言っても、打つ手がない
ことは薄々わかっているみたい。額に汗
を浮かべて笑ってる。
すると、
「私、もっといい星の元で生まれたかっ
たよ。そしたら、普通に遊んで、普通に
勉強して、不通に恋してさ。どうでもい
いようなくだらなくて楽しければいい日
々を、みんなと過ごしていただろうね」
そう亜梨朱は言って笑った。
まるで何か幸せな夢を見ているみたい
に。
「何か、悔しい。私たち何にも悪い事して
ないのにさ。取り返しのつかないような
ひどいこと、してないのに」
そうだよ、と共感する。
花が咲く場所を選べないように、生まれ
る子には親も場所も選べない。
だったら・・・。


