「私たち、可哀想な子だったんだ」

 亜梨朱が絶望したような顔で突っ立っ

ていた。乱れた前髪を直そうともせずに、

ただぼうっと。

 みんな、それぞれがいろんな感情を抱

えている。絶望、悲しみ、悔しさ、辛さ、

怒り・・・。

 私は、悲しさと怒りが込み上げてきた

胸を押さえて、低い声で言った。

「このまま死ぬなんて嫌。絶対に生きて

見返してやる。死ねない」

 その言葉がみんなの胸に突き刺さった

のか、コクリと頷いて自分の意見を次々

に言い放つ。

「俺も嫌だ」

「このまま死ぬなんてそんなのありえな

い」

「絶対に見返してやる」

 その怒りが生きる希望としてつながり、

徐々に熱を帯びて私たちを震わせた。

「私にいい作戦があるの。これから話す。

絶対に生きて帰ろう」

 私はみんなの代表として、作戦を提案

する。

 その背苦戦は、全員が全員、生きて帰

れるか分からないけど。

 かけるんだ、天命に。