サンプル~壊れた教室~

 これっていわゆる隠し扉!?

 本当にこういうのつくる人いるんだ・

・・・。

 驚いている私に対し、神威君はまるでイ

タズラの種が見つかった子供みたいにニコ

ニコ笑って、目を輝かせている。

「入ってみよ~」

「えっ、この中を??」

 相変わらず能天気に私の腕を引っ張って、

とてつもなく恐ろしいことを言う。

 この中に??無理無理~~~!!!

 肝試し気分になるでしょ、と意味の分か

らないことを言って神威君は私を説き伏せ

た。私は抵抗もできないまま泣き出しそう

になるのを抑えて足を進めた。

 コツン・・・コツン・・・・

 足音が響くこの中は、薄暗くて何か埃っ

ぽい。

「あ・・・・!」

 先を歩いていた神威君は何かを見つけた

らしく声を上げる。

 覗き込んでみたら、木でできた古いテー

ブルとその上に載ってるたくさんの資料。

「これって・・・。サンプルのことについ

ての資料?」

 置いてあった資料にザッと目を通してみ

る。そこにはサンプルとこの学校の関わり

が書いてあることが分かった。

「ねぇ、これって・・・・・・」

 すると、いつ拾ったのか、神威君の手に

はハンカチがあった。

「これって・・・・。あ、亜梨朱の!!」

 白い記事に、茶色とピンクのラインが

入ったハンカチ。1か月前ほどに、色がお

いしそうって亜梨朱が見せた物と似ていた。

いや、そっくりと言ってもいい。