「じゃあはい武器」
そう言って神威君が渡してきたのは、
尖っていてきらめくナイフ。
「あ、あの・・・私、殺し合いなんてで
きない・・・」
泣き出しそうな私をどう思ったのか、神
威君はズイッと顔を近づけて、笑いながら
言った。
「じゃあ死んでいいの?」
「・・・・・・それは嫌。でも・・・」
「死ぬよ?」
重くて凍った心の無い言葉に、私はハッ
とする。
死にたくない。それは誰だって一緒。そ
れに、レオナは佑を殺したんだ。だから死
んでいいってわけじゃないけど、でもやっ
ぱり、許せそうにない。
「私、生きるね。戦ってくるね。神威君も
・・・・・頑張って」
それだけ言って、私はレオナに向き合った。
なんだかんだでいつも助けてくれる神威君に、
ほのかな恋心に気付かないで。
私の言葉に満足したのか、にっこりと笑っ
て晶に向き直った。
「じゃあ始めるぞ。よーい、スタート!」
始まりの合図で動けなんてよく言うけれど、
そんなの今は得策じゃない。まずは相手の出
方をよく見るんだ。そして、それに反応でき
なかったら最期。死しかない。
「やあああああああっ!!」
レオナは目を真っ赤にさせて、ナイフを振
りかざした。
だけど私の体に当たらずに、空だけしか切れ
ない。
甘い・・・・!
そんなこと考えた次の瞬間、レオナは私の足
元にいて、思いっきり足を引っ張られた。
「きゃあっ!」
すかさず私の上に馬乗りになるレオナ。おか
げで私は全然動けない。
ヤバイ・・・・どうしよう!
焦りと死への恐怖でカタカタと体が震える。
「キャハハ!じゃあね!!」
そんな無慈悲な言葉を投げられた私は、必死
で頭をひねっていた。この場を切り抜けるには。
生きるためには。どうすれば・・・。
『レオナを、許さないでくれ・・・』
佑の声が頭の中で響く。
そう言って神威君が渡してきたのは、
尖っていてきらめくナイフ。
「あ、あの・・・私、殺し合いなんてで
きない・・・」
泣き出しそうな私をどう思ったのか、神
威君はズイッと顔を近づけて、笑いながら
言った。
「じゃあ死んでいいの?」
「・・・・・・それは嫌。でも・・・」
「死ぬよ?」
重くて凍った心の無い言葉に、私はハッ
とする。
死にたくない。それは誰だって一緒。そ
れに、レオナは佑を殺したんだ。だから死
んでいいってわけじゃないけど、でもやっ
ぱり、許せそうにない。
「私、生きるね。戦ってくるね。神威君も
・・・・・頑張って」
それだけ言って、私はレオナに向き合った。
なんだかんだでいつも助けてくれる神威君に、
ほのかな恋心に気付かないで。
私の言葉に満足したのか、にっこりと笑っ
て晶に向き直った。
「じゃあ始めるぞ。よーい、スタート!」
始まりの合図で動けなんてよく言うけれど、
そんなの今は得策じゃない。まずは相手の出
方をよく見るんだ。そして、それに反応でき
なかったら最期。死しかない。
「やあああああああっ!!」
レオナは目を真っ赤にさせて、ナイフを振
りかざした。
だけど私の体に当たらずに、空だけしか切れ
ない。
甘い・・・・!
そんなこと考えた次の瞬間、レオナは私の足
元にいて、思いっきり足を引っ張られた。
「きゃあっ!」
すかさず私の上に馬乗りになるレオナ。おか
げで私は全然動けない。
ヤバイ・・・・どうしよう!
焦りと死への恐怖でカタカタと体が震える。
「キャハハ!じゃあね!!」
そんな無慈悲な言葉を投げられた私は、必死
で頭をひねっていた。この場を切り抜けるには。
生きるためには。どうすれば・・・。
『レオナを、許さないでくれ・・・』
佑の声が頭の中で響く。


