サンプル~壊れた教室~

 価値がないと言われた玄真は、顔を

真っ赤にしてレオナのことを睨んだ。

「ふざけんじゃねぇ、ブス!髪はボロボ

ロだし、メイクもキモいんだよ!!この

デブ!!」

「なぁっ・・・・!!」

 レオナは怒りで拳を震わせた。ギリリ

という歯を食いしばった音が聞こえるほ

ど、この場はやけに静まり返ってる。

 誰も何にも言えない。だって自分に降

りかかってくるのは嫌だから。

 その時。

 神威君がポケットから何かを出す。

 何だろうと思って見てみたら、キラリ

と光った。

「・・・・・・・・!!」

 それは、いつの間にかポケットに入れ

たナイフ。

「や・・・・・・!」

 やめて、と言うよりも早く、神威君が

動いた。

 すぐ横に振りかざした。まるで空を

切ってるみたい。

 ブシュッ

「痛ぁぁぁい!!」

 そう叫んだ玄真は、左手を抑えてうず

くまる。抑えた手の間から、ドクドクと

真っ赤な鮮血があふれだす。深かったの

だろう。すぐこの教室内に錆みたいな鼻

につくにおいが充満する。