サンプル~壊れた教室~

「ん?何か仲間が少なくなってないか?

ま、いっか。それより」

 みんな顔が引きつってる。

 なんとも言えない顔。他人から、赤の

他人から見れば、きっと面白い顔に見え

るだろう。でも当事者からみれば、きっ

と笑えない。

 そしてこの次の瞬間、この中の空気が

重苦しく、静寂に包まれた。

「楽しいゲームをしないか?」

 でも確かに、殺意や狂気はあった。



【綺月side】

「楽しいゲームをしないか?」

 先生の言葉にピクリと頬が引きつる。

 したくないです。

 そう言えればなんていいんだろう。

 でも言えない。こんな人に言ったら、

逆上して何をしでかすか分からない。

「そうだな。先生徹夜でゲーム考えた

んだぞ。名付けて、マイナスプラス手

ゲームだ!」