サンプル~壊れた教室~

 まさか知らない人がいるとは思ってな

かったのか、神威君は軽く目を見開いて、

カラカラと口の中で転がしている棒付き

アメを転がす手を止めた。

「え?知らないの?」

「うん」

 パチパチと瞬きをする時間が開いて、

内緒話をするみたいに私の耳元でこっそ

り教えてくれる。

「舌を入れたキスの事」

「え!?」

 え、嘘・・・・。

 私はどう反応すればいいのか分からず

に、視線を泳がせた。こういう色恋事に

はうといんだ、私って。

「ま、そういうこと」

 そう言って神威君は話を打ち切った。

 それにしても。

 竜君は、どうなるんだろう。

 殺されるのかな?

 助ける?

 でも、そんなことしたら。それに、本

当に内通者だったら?